地上波のアンテナは大きく2つに分類できます。
VHF帯(1〜12チャンネル)の電波をキャッチするVHFアンテナと、UHF帯(13〜62チャンネル)の電波をキャッチするUHFアンテナです。形状としては写真のように横から見て矢印のように見えるものがUHF、さまざまな長さの横棒があるものがVHFと思っていただいたら結構だと思います。
一般的な地上波アンテナ構成
アンテナには指向性があり各放送局の電波発信基地局の方へ向けないと正しく電波が受信できません(写真の赤い矢印の方向が基地局のある向きです。
現在の地上波アナログ放送のうち1〜12チャンネルのTV波を受信する為のアンテナがVHFアンテナです。
現在発信されている地上波アナログ放送のうち、VHF(1〜12チャンネル)帯の放送は2011年に地上波デジタル放送に完全移行→停波となり、VHFアンテナは必要なくなります(地上波デジタル波はUHF周波数帯域を使用するため)。
代表的な形状のVHFアンテナ
VHF帯より上のチャンネル帯(13〜62チャンネル)のTV波を受信する為のアンテナです。
現在のUHF(13〜62チャンネル)帯に地上波デジタル放送は行われます(但しアナログチューナーのUHFで見れるわけではありません)のでUHFアンテナはそのままご利用いただける場合が多いです。
代表的な形状のUHFアンテナ
※UHFアンテナが古い場合や、チャンネル固定タイプ・受信バンド固定タイプのアンテナの場合デジタル地上波をキャッチすることが出来ない恐れがあります。その場合はオールチャンネルタイプのUHFアンテナへの取替えが必要です。
また、マンション等集合住宅の設備がデジタル放送に未対応でベランダに別個UHFアンテナを設置されたい方向けにさまざまな形状のデジタル地上波対応UHFが出ています。
地上波と違い人工衛星からのTV電波をキャッチする為のアンテナです。
衛星は静止軌道上(赤道上約36,000km前後の上空)にあるためアンテナは仰角(上下方向の角度のことです)方向30〜45度で上向きに、方向は東経110〜128度(BSアナログ・デジタル放送衛星=東経110度、110度CS通信衛星=東経110度、CS通信衛星sky-TV=東経124度、CS通信衛星Perfec-TV=東経128度)に衛星があるため南西〜南南西に向けられています。
1. BS(BS/110度CSデジタル)アンテナ
2. CS(スカパー!)チューナー
画像1ははBSアンテナです。最近のBSアンテナはBSデジタル放送及び110度CS放送対応となっています。これは地上波と同じく2011年にBSアナログ放送が休止する為です。もちろんBSデジタルアンテナでもBSアナログ波は受信できます。
画像2はCSアンテナです。「スカイパーフェクTV!」専用のものでsky-TV衛星とperfec-TV衛星からの2波同時受信を行います。BSチューナーに繋いでもまったく映りません。
容姿がほぼ一緒ですのですのでBSアンテナとスカパー!アンテナ(見分ける方法としては少しだけ向きが違う(BSチューナーの方が少し西向き)点と、アンテナにBSもしくはCSと明記されている点です
テレビの1chから12chのVHF帯域の放送を受信するためには下記のようなVHFアンテナが必要となります。地上波アナログ放送と呼ばれる放送ですが、2011年には放送停止を予定しており、新たな放送が計画されない限りは使われなくなります。
VHFアンテナも横棒(素子)が多くなるほど受信感度が高まります。下記は8素子のVHFアンテナです。
]]>UHFアンテナは今後、地上デジタル放送の拡充に伴い、利用頻度が増えていくと思いますので、UFHアンテナの種類と特徴に付いて説明します。
下記は14素子のUHFアンテナです。電波を受ける横棒(素子)の数が多いほど感度が上がっていきます。
下記のように小さな8素子UHFアンテナでも電波の強い地域なら十分に受信できます。
下記は25素子アンテナです。電波の弱い地域なら、素子数の大きなアンテナを使用することによって感度が上昇します。
UHFアンテナにはアルミで作られたアンテナとステンレスで作られたアンテナがあります。ステンレスアンテナのほうが対侯性があり長持ちします。ステンレスワイヤーや溶融亜鉛塗装の屋根馬などと併用すれば高価ですが長持ちします。
UHFのチャンネルは13chから62chまでありますが、UHFアンテナによって下記のように受信できるチャンネルが異なります。
その他種類があります。既存のUHFアンテナで地上デジタル放送が受信できない原因の一つに、受信チャンネルが適合していない場合が考えられます。
集合住宅のアンテナが地上波デジタルに適合していない場合、個別受信用に下記のようなベランダ用UHFアンテナがあります。ベランドと電波の送信方向が一致すればベランダの手すりにアンテナを取り付けて受信してください。
地上波デジタルの電波が強ければ下記のような室内アンテナでも受信できる場合があります。例えば地上デジタルの送信アンテナと隔たりの無い所で、アンテナの設営が出来ない場合は一度お試しください。
]]>現在使用しているBSアンテナは下記のように「BS・110度CSデジタル」とアンテナに記載されており、BS放送、BSデジタル放送はもちろん、110度CSデジタル放送が受信できるタイプになっております。
2000年12月よりBSデジタル放送が開始されましたので、それ以前に販売されたBSアンテナは「110度CSデジタル」と言う記載がアンテナに付いていません。その為、110度CSデジタル放送が受信できるものと受信できない物があります。また、さらに古いアンテナの場合、BSデジタルの受信も出来ないタイプもあります。確認方法は、実際に受信するか、アンテナの品番が解ればメーカーにお問い合わせください。
現在の110度CSデジタル放送は右旋円偏波で送信されています。簡単に説明すると右回りの渦巻状に電波が送られていると考えてください。運用時期は未定ですが将来逆方向の左旋円偏波の放送が開始される可能性があります。現在販売されている110度CSデジタル放送用のアンテナはほとんどが右旋円偏波専用ですので、左旋円偏波の対応を考えると下記のようなアンテナが必要になります。
電圧偏波切換型とはパラボラアンテナの突き出したコンバータ部分に送る電源電圧によって右旋円偏波と左旋円偏波を切り替える方式です。現在使用しているテレビで右旋円偏波の番組を選局すればコンバーターに15Vが出力されアンテナも右旋円偏波を受信できる状態になります。逆に左旋円偏波のチャンネルを選局するとコンバータに11Vが出力されアンテナも左旋円偏波を受信できる状態になります。
只、この方式の場合異なる部屋で左右異なる旋円偏波を受信しようとしても、アンテナがどちらかに固定されるため、受信できません。この場合は各部屋からアンテナまで2本の配線と2つの対応アンテナが必要となります。下記アンテナは日本アンテナの電圧偏波切換型アンテナCBS-45RLです。
共聴用両偏波対応型とは右旋円偏波、左旋円偏波の両方を受信し、左旋円偏波を現在使用していない2150MHzから2600MHzの周波数を利用して伝送する方式です。この方式なら将来異なる部屋で異なるCS放送を受信したい場合でも配線やアンテナは一つで共用できます。その代わり、信号を伝送する同軸ケーブルや途中の分配器などの部材が2600MHzに対応している必要があります。下記は共聴用両偏波対応型アンテナでマスプロのBC75Kです。
]]>集合住宅のベランダを見ると、下記のように複数の衛星アンテナが取り付けられている光景をよく見かけると思います。これらの衛星アンテナを観察すると、アンテナの向きが二通りある事が解ると思います。そこで、現在家庭用で使用されているパラボラアンテナに付いて説明します。
現在最も使用されている衛星アンテナはBS用アンテナです。下記のアンテナは「BS・110度CS DEGITAL」と記載されており、スカイパーフェク110度に対応したアンテナです。古いアンテナの場合、「BS」とだけ書かれたアンテナや日差しによる劣化で表示が消えてしまっている場合もあります。上記のような集合住宅の場合、向かって左側に向いているのがBSアンテナです。アンテナの方位角は東京の場合224.4度となっていますので粗南西の方向を向いています。
スカイパーフェクテレビは集合住宅で共同受信する事が難しいので、共同のBSアンテナが屋上に付いている場合、ベランダに付いている衛星アンテナは全てスカイパーフェク用のアンテナと言う場合もあります。上記のような集合住宅の場合、向かって右を向いているアンテナがスカイパーフェク用のアンテナです。アンテナには下記のように「SKY perfect TV」と印字されたタイプや古いタイプでは「Perfect TV」と印字されたタイプがあります。アンテナの方位角は東京の場合で202.7度となっていますので粗南南西を向いています。
南西、又は南南西以外に向いた衛星アンテナがあれば上記以外の衛星アンテナかも知れません。下記のように「DERCTTV」と書かれたアンテナで南南東の方向に向いていれば、2000年に放送を終了したディレクTV用のアンテナです。現在は放送を行っていないので、使用できません。
上記以外にも、外国放送用の衛星アンテナや業務用で使用しているパラボラアンテナもあります。
]]>アンテナに使用する材料を見ると適応周波数が記載されたものがあります。例えば下記は壁面テレビコンセント部品ですが、それぞれ2150MHz、2600MHzと適応周波数が異なっています。この周波数によって伝送できる信号が異なります。
下記はテレビの信号を伝送するときに使用する周波数表です。例えば建物内部で使用しているアンテナ部材や同軸ケーブルの適用周波数が1336MHzの場合はBS放送の受信には使用できますが、110度CSデジタル放送には対応していないので、受信できない可能性があります。また、将来BS拡張部分の周波数を使用した放送(運用時期は未定)が始まった場合も受信できない可能性があります。
建物内部に使用するアンテナ部材に下記のような2150MHz対応の部材、2150MHz対応のS-5CFBケーブルを使用しておけば、UHF/VHFはもちろんBSや110度CSデジタル放送も全て対応できますので、隠蔽部分で使用する配線や分配器などは最低限2150MHz対応品の使用をおすすめします。
運用時期は未定ですが将来、左旋円偏波のCSデジタル放送が始まる可能性があります。左旋円偏波の伝送周波数は2051MHzですので、上記2150MHz対応品でも受信可能です。しかし、左旋円偏波右旋円偏波の受信切り替えにはチューナーから送られるコンパーター電源の電圧で切り替えを行います。その為コンバーター電源を送っているリビングで左旋円偏波の放送を見ていた場合、他の部屋では右旋円偏波の放送を見ることが出来ません。異なる部屋で異なる旋円偏波の放送を見るためには現在の所
実際に放送が開始されるのかは不明で、異なる部屋で異なる旋円偏波の放送を見るかも各家庭によって異なると思いますが、新築や増改築の時にはご検討ください。
]]>テレビ台の種類によっては余分な配線を目立たないように隠せるタイプもあります。下記テレビ台は電線を受ける隙間が開いています。
余分な配線は下記の部分に収める事が出来ます。
ビデオを置く台の部分にも余分な配線を納める隙間が開いています。
設置したビデオの配線はこの部分に収納すればスッキリした配線になります。もちろん前面から配線は見えません。このように余分な配線を収納できるテレビ台は限られていますので、詳細はテレビ台のカタログ等でご確認ください。
]]>モールを利用したテレビ後ろ配線の整理
てれびの背面を見ると、アンテナ線やビデオとの接続コードでグチャグチャになっている事がよくあります。
そこで、モールを使用して配線を束ねてみました。下記事例では木製のテレビ台を使用しましたので、モールをネジで固定しました。
固定したモールに配線を収めていきます。
モールのフタを取付ければ配線の固定が出来上がります。
同様にテレビ台の側板や底板にもモールを固定しました。また、余分な配線はインシュロックで固定し、ビデオの後ろで束ねました。
モールを使用した配線なら、下記のようにスッキリした配線になりました。これなら配線のチェックもモールのフタを外す事で簡単に行えます。モールの固定が出来ないコンセントのコードや壁面端子とつないでいるアンテナケーブルをスパイラルで束ねるとさらにキレイに仕上がります。
ネジ止めが出来ないガラス仕様のテレビ台の場合は、ガラス裏面にテープで固定すればキレイに配線を処理する事が出来ます。テープで固定する場合はガラス表面の油分などをキレイに拭き取って貼り付けてください。また、モールを取外した場合、ガラス面のテープがはがれない場合もありますのでご了承ください。
]]>スパイラルを使用したテレビ後ろの配線整理
てれびの背面を見ると、アンテナ線やビデオとの接続コードでグチャグチャになっている事がよくあります。
そこで、ケーブルを束ねるスパイラルを使用して配線を束ねてみました。使用方法は配線をまとめて、スパイラルを巻いていきます。
余った配線はインシュロックで束ねて、ビデオの裏面に置いておきます。
スパイラルで線を束ねると下記のようになり、配線がスッキリしてきました。スパイラルを使用すると配線をキレイにまとめる事が出来ますが、他の線と一緒に巻いてしまう為、配線のチェックがやりにくいと言う問題もあります。
]]>結束バンドを利用したテレビ後ろ配線の整理
てれびの背面を見ると、アンテナ線やビデオとの接続コードでグチャグチャになっている事がよくあります。
そこで、インシュロックを使用して余分な配線を束ねてみました、ケーブルごとに束ねておけば後から配線をチェックする場合に解りやすくなります。下記は配線を束ねた事例ですが、キレイな配線とは言えません。
インシュロックは締め過ぎると、信号に悪影響を及ぼす場合や光ケーブルのように折れ曲がりに弱いケーブルがあります。締め過ぎや折れ曲がりに注意してご使用ください。
結束バンドの変わりに下記のようなビニタイを使用してもいいでしょう。結束バンドに比べて締め付ける力は弱いですが何度でも再利用が出来ます。
]]>アンテナコンセントが古いタイプの場合、新しいプラグ型のアンテナコンセントに交換しましょう。なお、この作業は、間違えると他室のテレビ映りが悪くなるなど、トラブルの原因となりますので、出来れば工事業者にご依頼ください。
ネジを外して、プレートを取り外して下さい。
プレートの隙間にマイナスドライバーを差込み、取り外した後、外枠をドライバーで取り外すタイプもあります。
続いてアンテナコンセントを固定しているネジを緩めて、又は取外してアンテナコンセントを引き出してください。
アンテナコンセントを引出したら、下記のように1本のケーブルが接続されているタイプと2本のケーブルが接続されているタイプがあります。どちらのタイプがついているのか確認して下さい。
同軸ケーブルが1本だけ付いている場合は、下記のように「IN」と書かれた入力端子が一つだけあるタイプのアンテナコンセントをご準備ください。2本の同軸ケーブルが付いている場合は「IN」と書かれた端子と「OUT」と書かれた端子両方が付いたアンテナコンセントをご準備ください。
古いアンテナ端子につながっている線を取外して、新しいアンテナコンセントに接続してください。2本の同軸ケーブルが接続されているアンテナコンセントの場合、「IN」「OUT」又は「入力」「出力」と記入されていますので、入出力を間違えないように接続してください。
アンテナ線の接続が完了したら、再度壁面に取り付け、プレートを取付けて作業完了です。テレビを接続して、映りに問題が無いかご確認ください。
]]>下記のようなフィーダー線直付けタイプの端子は、妨害を受けやすくデジタル放送にも対応していないので、できればプラグ差込みタイプの壁面コンセントに交換する事をおすすめします。接続方法を以下説明しますが、キレイに映るとは限りませんので参考としてご覧下さい。
接続方法は下記のようにフィーダー線を端子に接続してください。
フィーダー線の反対側に下記のようなフィーダー線対応のプラグを取付ければテレビやビデオに接続できます。
下記のようにF型コネクターに変換する整合器を利用する方法もあります。
同軸ケーブルを下記のようによじって接続しているケースもありますが、接続が外れやすく、接続する極性によっても映りが変わりますので、おすすめしません。
]]>下記の壁面端子は同軸ケーブルを直接ターミナルに固定するタイプです。
接続方法は、同軸ケーブルを下記のように加工するか、加工済みのアンテナケーブルを準備してください
芯線部分を差込み、編線組部分をネジで押さえれば取り付け完了です。
下記のように芯線部分もネジで固定するタイプもあります。
]]>下記テレビコンセントは、最も多いタイプです。
下記のようにテレビ接続プラグを差し込むだけでいいので、簡単に接続が出来ます。
また、差込み部分がF型座金になっており、F型接線をねじ込んで接続出来るタイプもあります。
]]>モールの固定方法は下記のような方法があります。固定する壁面の状況によってご判断ください。
モール専用の両面テープやテープ貼り付け済みのモールを準備してください。モール裏面の紙をはがすと壁面に貼り付けることが出来ます。
テープだけでモールを固定する場合は下記の点にご注意ください。
ネジを使ってモールを固定する事も出来ます。下記の場合、径3mm、長さ18mmの平タッピングビスを使用しています。平ビスを使用すればモール内部の出っ張りが少ないので作業しやすくなります。使用するモールの大きさや壁面材質に応じて最適なネジをご使用ください。釘を利用して固定する事も出来ますが、モールの両サイドが邪魔で釘を打ちににくいのでネジでの固定をおすすめします。
ネジだけでモールを固定する場合下記の点にご注意ください。
ネジとテープ両方を利用してモールを固定する場合下記の点にご注意ください。
モールのコーナーは斜めにモールをカットして揃える方法もありますが、カット時のたわみ等でキレイにコーナーをあわせる事は難しい作業となります。モールのコーナーは下記のようなコーナーカバーを使用することをおすすめします。
コーナーカバー使用時の注意点として、下記のように柱に沿ってモールを取付けるときコーナーカバーが当たって入らない場合があります。使用するモールのサイズによっても異なりますが、沿わせる柱から2から3mm隙間を空ければコーナーカバーがキレイに収まります。
下記は入り隅でコーナーカバーを使用した事例です。
下記はエンド部分にカバーを使用した事例です
下記は出隅部分にカバーを使用した事例です。
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